「ビジネスにおけるスキルの一つに、賢い対応があります」
やあ、僕はコミュニケーショントレーニングのプロ、冬木です。
誰かがグチをこぼすと、心が疲れてしまうことってありますよね。
悩んでいる人
グチを聞くのは嫌だし、同調するのも違うんだけど… 冷たくするわけにもいかないし。
グチをこぼす人へのアプローチとして、「アドバイスを控えて、ただ共感しよう」と言われることがありますが、実際、共感できないことも多いですよね。
だからって、無理して共感しなきゃいけないってこと？って思う人もいるんじゃないかな。
結論から言うと、グチをこぼす人に対して簡単に共感するのは良くないです。
その場しのぎになっても、結局、自分が疲れちゃうんです。
実は、コミュニケーションの方法を工夫することで、相手との関係を崩さず、自分を守ることができるんです。
この記事をブックマークして、グチをこぼす人に賢く対処する方法を学んでみましょう！
ストレスは「なんで？理解できない！」から生まれる
アルフレッド・アドラーによれば、「ストレスの9割は人間関係から生じる」と言われていますが、人との関わりに伴うストレスはよく理解できないことから生じるのかもしれません。
要するに、背景や理由がわかればストレスも和らぐということですね。
たとえば、自分が指示した通りに動いてくれなかった後輩にイライラすることはありますよね。「言ったはずなのに、何でやらないんだろう？」という気持ちがストレスにつながります。
でも、その後輩にとっては初めての仕事かもしれないし、自分の期待や指示が明確でなかったのかもしれません。その背景を理解すると、気持ちが落ち着いてくるかもしれませんね。
つまり、人間関係に伴うストレスを軽減するためには、相手の状況や背景を理解することが重要なんですね。
相手への理解とは、様々な角度から眺めること
相手を理解するとは、いくつかの角度からその人や状況を見ることですね。
実際、「私たちが見ている世界はごく一部」というのが普通です。その例えに出てくる盲人が象を評価する話があります。
6人の盲人が王の命令で象を触って理解しようとしました。でも、一人は象の頭を触って「これはビンだ」と言い、他の人もそれぞれ違う部分を触って違うことを言い出しました。最後には争いにまで発展してしまいました。
実際は、象はビンやうちわとは違うものでしたよね。でも、彼らはそれぞれが自分が触れた部分だけを知っていたから、自分の意見を譲らず、争いになってしまったんです。
これと同じように、相手の愚痴に表面的な言葉だけで反応してしまうと、誤解が生まれてしまいます。愚痴を聞いたら、まるでこぶしで殴り返しているようなものですね。
でも、冷静に他の角度から相手を見ると、その人の気持ちや状況が分かってきます。それで、「あの人ならこう思う気持ちもわかる」と思えるようになるんです。
相手を理解するステップ1：「相手がそう言っている」という事実を受け止める
受け止めるとは、その言葉が発せられた事実を認識することです。具体的なケースを考えてみましょう。
例えば、誰かが「うちの上司って頭カタいよね。提案してもまともに取り合ってくれない」と愚痴をこぼしたとします。この時、一般的に取られがちな対処法は以下の２つです。
対処法１：Aさんは「上司が気にしている視点を押さえればいいじゃん」と否定するアプローチを取るかもしれません。
対処法２：一方、Bさんは「そうかもね（いや、単純にあなたの視点が狭いだけでは…？）」と表面的には同意しつつ、心の中で反論しているかもしれません。
これらのアプローチはNGです。なぜなら、直接否定すると相手が攻撃されたと感じるかもしれず、心の中で反論することも、対話がうまく進まないきっかけになるからです。
対処法としては、Cさんのように、「あなたは、上司の頭がカタいと思っているんですね」と相手の言葉をそのまま受け止めることが挙げられます。愚痴の内容が合理的かどうかを判断する必要はなく、相手がそのように感じているという事実を認識するのです。
これは、心理的に安心感を与えることができ、相手の感情が落ち着く手助けになります。
受け止める際には、相手を動物や植物を観察するように見ることが役立つかもしれません。相手が人間だと思うと、理解し合うことを期待してしまいますが、その期待がストレスを生むこともあります。そこで、心の中で相手を植物や動物にたとえてみることで、感情を切り離して相手の愚痴を受け入れられるようになるのです。
相手を理解するステップ2：質問しながら、愚痴に至った背景を理解する
愚痴を聞いた後、相手の愚痴の背景を理解するために質問をするのは重要ですね。相手が愚痴をこぼす背景には、その人なりの理由がある場合が多いです。
例えば、自分の努力が認められていないと感じたり、自分の考えが受け入れられないと感じたりすることがその背景にあるかもしれません。
このような思いが愚痴の奥にあるとすれば、それに同意しなければならないわけではありません。むしろ、「なぜ相手がそのように考えたのか」という興味を持って、相手の立場を理解することが大切です。
愚痴の背景を理解するための質問の例として、「そうだったんですね。なぜそう思ったのですか？」と相手の心情の変化について尋ねることが挙げられます。
さらに、「なるほど。○○さんなりに一生懸命考えていらっしゃったのですね」と相手の姿勢を認めることが、理解を深める上で有効です。
ただし、愚痴をため込んでいる人は話が長くなりがちです。業務時間が圧迫されないよう、長くても30分程度に時間を制限することが大切です。
まとめ
愚痴をこぼす人への賢い対処法は、自分を守りながら相手との関係を保つことが大切です。ストレスの源は理解できないことから生じること、そして相手を多角的に見ることで理解が深まることを強調した記事でしたね。
その上で、相手の言葉を受け止めることから始め、質問を通じて相手の背景や理由を理解しようとする３つのステップが重要です。これらを実践することで、自分の心を守りつつ相手に理解を示すことができます。
この記事を参考に、愚痴をこぼす人との関係を改善し、お互いに満足できるコミュニケーションを築けることでしょう！
