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異動したいことはわがまま?

仕事がつらくて異動したいと考えることは、決してわがままではありません。

多くの人が仕事に対して悩みやストレスを抱え、そのなかで異動を望むことはごく自然なことです。

私はこれまで10年以上にわたり人事の経験を積んできました。その間、数多くの人事異動に関わり、仕事に悩む様々な方の姿を目にしてきました。

異動を望む人が抱える不安や疑問に対して、私は経験を通じて次のようなアドバイスをお伝えしたいと思います。

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「異動したい」=「わがまま」ではない理由

異動を望んで異動願を提出することに、遠慮してしまう人は多いかと思います。

「異動したい=わがままなのでは?」という不安が実際に存在しますよね。

しかし、異動を希望し、異動願を提出することはまったくわがままではありません。

その理由は以下の通りです。

異動を希望することは労働者の権利だから

異動願を提出することは、労働者の権利であり、会社が止めることはできません。異動が叶うかどうかは会社の判断にかかっていますが、異動を望むこと自体は何の問題もありません。異動願の制度を利用するのもOKであり、上司に直接相談することも一つの手段です。相談が難しい場合は人事部に直接相談し、異動希望を伝えるのも一つの方法です。

異動することで、あなたも会社もメリットがあるから

今の仕事を続けるよりも、あなたが活躍できる部署で働いた方が、双方にとってメリットが大きいでしょう。異動することにはデメリットもあるかもしれませんが、同時にやる気向上や異動先の業務適正にマッチするなどのメリットもたくさんあります。会社も、退職されるよりも、希望する部署で頑張ってもらいたいと期待しています。

たくさんの人が異動したいと考えて、行動しているから

異動を希望するのは、自分だけでなく多くの人が行動していることもあります。上司との関係性や仕事の適正、自己実現などの理由で異動を望む人は多く、みんなが口に出さないだけで、異動願を提出したり上司に相談しているケースはよく見られます。社会人なら誰でも一度は「異動したい」と考えたことがあるでしょう。

あなたが元気でやる気に満ち溢れて働くことは、会社の役割でもあります。もちろん、努力や我慢が必要な場面もありますが、過度な辛さを感じているのであれば、異動を望むことは決してわがままではありません。それは当然の権利として、積極的に活用すべきです。

異動したい時はどうすれば良いのか?

異動を希望する際の対処法について、以下の3つが基本的なアプローチです。

上司に相談する
無難かつ効果的な方法は、まず上司に相談することです。上司に相談できるなら、異動の希望や理由をしっかりと伝えることが大切です。特に、半期や年次の評価面談の際に、自分から異動の希望を伝えることが適しています。

人事部に相談する
上司との関係が難しい場合や、相談に抵抗がある場合は、人事部に相談するのも一つの選択肢です。人事部は異動に関する相談に対応するプロフェッショナルであり、適切なアドバイスがもらえるでしょう。

異動願の制度を利用する
会社には異動願や自己申告制度など、異動を希望するための制度が存在します。これらの制度を活用することで、異動の希望をより形にしやすくなります。制度を利用することは、会社が用意している手段を使うだけであり、決してわがままではありません。

異動を希望する際には、以下の注意点にも留意しましょう。

異動願を申告する際の注意点:

前向きな理由を強調する: 異動の理由は前向きなものにしましょう。会社や上司の責任を問うよりも、自分のスキルアップや成長に寄与するといったポジティブな理由を伝えることが良いです。

冷静に伝える: 感情的にならず、冷静に異動の希望を伝えましょう。感情の高まりやイライラは、円滑なコミュニケーションを妨げる原因となります。

楽をしたいと思われないようにする: 異動理由に残業や仕事量の軽減を挙げるのは避け、仕事への真摯な姿勢をアピールするよう心掛けましょう。

伝えるタイミングを見極める: 上司に伝える際のタイミングも重要です。特に忙しい繁忙期は避け、上司が比較的余裕がある時期を狙うのが良いでしょう。

直接会って口頭で伝える: 伝える手段としては、できるだけ直接上司に会って口頭で伝えることが重要です。メールや電話、オンライン上で伝えると、伝わりにくい面があります。

これらのポイントに留意しつつ、誠実に異動の希望を伝えることで、上司も理解しやすくなり、異動が叶う可能性が高まります。

異動願を出すメリットとデメリット

異動願を提出することには、メリットとデメリットが存在します。以下にそれぞれをご紹介します。

異動願を提出するメリット:

異動が実現して退職せずに済むかもしれない:
異動が叶えられれば、仕事環境や部署が変わり、これまでの悩みやストレスが解消される可能性があります。これにより、退職を考える必要がなくなります。

現状の悩みを上司が解決してくれるかもしれない:
異動願を提出することで、上司があなたの悩みや不満を知ることができます。上司は、その状況を改善し、業務や労働条件に対する配慮を行う可能性があります。

異動が即座に実現しなくても、上司が配慮してくれることで業務の負担が軽減されるかもしれません。上司にとっても、部下の悩みやストレスを解消し、生産性を高めることが重要です。

異動願を提出するデメリット:

上司によっては、評価が下がるかもしれない:
ハズレな上司の場合、異動の相談だけでなく、その行動が評価に影響を与えることがあります。一部の上司は、部下が異動を希望することに否定的な態度を取ることがあります。

勇気が必要なので、労力がかかる:
異動を希望するためには、勇気が必要です。上司や人事部に対して自分の気持ちや理由をしっかりと伝える必要があります。また、異動に関連する書類や手続きもあるため、そのための労力も考慮する必要があります。

異動を希望する際には、これらのメリットとデメリットをバランスよく考え、慎重に行動することが重要です。

異動したい時に確認しておくべきこと

異動を考える際、実際に異動願を提出したり、上司に相談する前に確認しておくべきポイントがあります。以下に、留意すべき3つのポイントをご紹介します。

異動を希望する際に確認すべきポイント:

異動を希望する具体的な理由:
異動を望む理由を冷静に明確にしましょう。感情的な判断ではなく、具体的な問題や悩みが異動を必要とする根拠となるべきです。一時の感情に惑わされず、自身が解決できない本質的な問題であるかを再評価しましょう。

異動によって悩みや課題が解決されるかどうか:
異動によって期待する効果があるかどうかを検討します。賃金や会社の風土、将来性などが原因である場合、異動だけでは解決が難しいかもしれません。一方で、人間関係や仕事の性質に由来する悩みならば、異動が有益である可能性があります。

今の部署の良い所:
現在の部署にも良い点や魅力があるでしょう。他の同僚や環境に対するメリットや魅力を再確認しましょう。異動によって解決される問題があるとしても、良い部分を失うことも検討すべきです。

以上のポイントを確認することで、異動の判断をより合理的に行えます。異動が環境の変化や新たな人間関係によって生じるストレスも考慮し、よく検討した上で異動を望むかどうかを判断しましょう。

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